今回のテーマは「うなぎ」です。札幌には「うなぎ」を食べさせてくれる店はあまり多くありません。
そのためか「札幌でうなぎ?」多くの人の反応です。
しかし札幌にも「うなぎ」にこだわり、美味しいうなぎを食べさせてくれる店もあるんですよ!
さっそく紹介していきましょう。
東京のうなぎ屋を食べ歩き、現在は札幌在住のakioがご案内します!
(なお、文中では「鰻」は生き物・食材として、「うなぎ」は食べ物・メニュー名等で使い分けています)
目次
札幌を代表する名店「うな明」
札幌で「うなぎ」といえば必ずその名があがる店、それが「うな明」です。
札幌のオシャレタウンとされる円山の住宅街にひっそり店を構えますが、店の前の駐車場は常に満車というほどの人気店。
入口横には待ち客用に椅子が置かれます。
ミシュランガイド北海道において札幌のうなぎ料理店で唯一ビブグルマンを獲得していることもその理由でしょう。

メニューは「鰻重」が3,300円(税込)から4種類、うなぎのサイズで値段が設定されています(蒲焼・白焼きは3種類)。
うなぎを注文してから提供されるまでには少々の時間を要します。これは鰻をしっかり“蒸して”、じっくり“焼く”。そのための時間であり、いわば“名店の証明”でもあります。
「江戸前」以来の食文化では、この待ち時間に「肝焼き」や「うざく」などのサイドメニューでお酒を楽しむことが「粋」とされています。
そうして待った後、目にするこの店のうなぎは綺麗な“照り”のある見事な焼き上がりです。
秘伝のタレのコクのある甘味が魅力です。
そしてひと口含んでみれば、そのふんわりとした柔らかさに驚くことでしょう。このふんわり感は“札幌随一”ですよ!。
ぜひここ「うな明」で一度体験してみてください!
本店は東京築地の老舗「宮川本廛 大丸札幌店」
「宮川本廛」といえば東京築地に本店を構え、創業は明治26年(1893年)という120年を超える歴史を持つ老舗です。
その姉妹店がJR札幌駅に隣接する大丸札幌店の8階レストランフロアにあります。
うなぎ専門店の少ない札幌で本場江戸前の技と味を満喫できる貴重な一軒といえるでしょう。
この店でも蒲焼や鰻重を注文すると「30分以上かかりますので(ご了承ください)」との一言があります。

この店では「きも焼き」(税込 770円)や「上新香」(税込 550円)などを味わいながらうなぎが焼き上がるのを待つのがお決まりですが、実はおすすめの一品!があります。
「今日のお肴」(二段税込 1,320円、三段税込 1,980円)です。
お酒のお供に最適ですよ!
ミニお重ともいうべき器に酒肴が詰められているもので、内容は日替わりで酢の物や煮物などいろいろ盛り込まれます。

そうして待つこと暫し、「うな重」(税込 3,190円~)はきれいな焼き具合で登場します。
江戸前の老舗らしい辛口のタレが、ふんわり焼かれたうなぎと硬めに炊かれたご飯との間を見事に取り持ちます。
札幌で味わえる老舗の江戸前うなぎ、それはこの店だけでの楽しみです。
関東・関西味わえる「札幌のうなぎや」
その名も印象的な「札幌のうなぎや」。札幌中心部からは少し(北に)離れたJR新川駅近くにあるうなぎ料理店です。
この店の特徴は「蒲焼」(税込 3,400円~)や「うな重」(税込 2,600円~)に加え、名古屋名物で知られる「櫃まぶし」も食べられることです。

「うな重」の蒲焼は、しっかり蒸しを効かせたふんわり仕上げた「関東風」のもの。
一方の「櫃まぶし」は地焼きしたうなぎなので、関西風が好きな方はこちらがおすすめです。
この店のタレは醤油味がしっかり感じられ(添えられる)わさびとの相性がバッチリです。
そして「白焼き」はわさびやしょうが醤油で味わいます。鰻の質と仕込み、焼きの技術がよく分かるおすすめの一品です。

さらに「味わいの単品三種」とする「うまき」(うなぎ入り玉子焼き)「きも焼き」「うざく」(地焼きうなぎの酢の物)はそれぞれお酒のつまみに最適なもの。
中でも「きも焼き」は一人前の2串で鰻4~5匹分を使うため、予約か先着順となります。
お酒類は、食通のご主人が厳選した“うなぎによく合う”日本酒やワインも用意されているので、気軽に問い合わせてみることをおすすめします。
なお、夏の混雑期は「夏メニュー(種類が限定)」となり「櫃まぶし」も注文ができません。
札幌では老舗の一軒「うなぎ二葉」
創業昭和23年(1948年)と70年以上の歴史を持つ老舗が「うなぎ二葉」です。
すすきののやや外れに佇む雰囲気たっぷりの店構え。店内も落ち着きがあり、ゆったりと食事を楽しめます。
鰻は九州や静岡から活きたまま直送され、それを店内で職人が加工しているよ。
この店の蒲焼はふんわり焼かれた「関東風」。長年使われる秘伝のタレがその味を引き立てます。
サイドメニューにも定評があり定番の「きも焼」(税込 400円)「うざく」(税込 1,350円)、そしてうな重を注文すると先に持ってきてくれる「お新香」は“さすが老舗”と感じさせるレベルです。

「短冊焼」(税込 650円)は鰻を短く切って串焼きにしたもので、お酒のおつまみに最適といえます。
「短冊焼」の塩は「ミニ白焼き」として楽しめます。
うなぎは気軽に食べられる「うな丼」(税込 2,250円)も用意されており、お酒を楽しんだ後はこちらがよいかもしれません。

うな重も「梅」(税込 2,700円)から用意されていますが、ワンランク上の「竹」(税込 3,950円)は程よいサイズで大盛りも無料なので、コスパは一番でしょう。
老舗らしい雰囲気の中でゆったりとお酒と食事を楽しむなら、札幌でこれ以上の店はなかなか見当たりません。
すすきのでは老舗格の「かど屋」
札幌の数少ない老舗うなぎ料理店の一軒である「かど屋」。その名のとおり、すすきの交差点近くのまさに「かど」にあるという訪問しやすい立地の店です。
店の前には良い香りが漂っており、思わず引き込まれそうになりますよ。
この店のこだわりは静岡・宮崎・鹿児島各県の指定養殖池から活鰻(生きた鰻)を仕入れ、それをしっかり蒸して“ふんわり”とやや辛口のタレで焼き上げていること。

定番の「うな重」(税込3,080円)は手頃なサイズで(他店と比べても)コスパの高さを感じさせてくれます。
重厚感のある店内ですが、気軽なカウンターもあって、「きも焼」(税込 418円)や「くりから」(税込 440円)などの串ものでお酒を楽しむのもおすすめです。

うなぎ料理店ながら刺身や冷奴、珍味系など酒肴がそろっているのもこの店の特徴です。
軽くお酒を味わったなら「うなぎ丼」(税込 1,870円)で締めるのもよいでしょう。
すすきのにあってアクセスが良く、気軽にお酒を楽しんでうなぎで締める。
そんな楽しみ方ができるここ「かど屋」はまさに“すすきのらしい”うなぎ屋といえるのではないでしょうか。
営業時間 :月~土11:00〜15:30(L.O 15:00)16:30〜24:00(L.O 23:30)
日・祝日11:00~22:00 ※当面11:00~21:00(L.O.20:30)
定休日 :無休
電話番号 :011-531-1581
席数 :42席
駐車場 :有(契約駐車場3か所、1時間無料)
支払い方法:カード可(VISA、Master、JCB、AMEX、Diners)
宅配 :可(出前館、foodpanda)
テイクアウト :可
アクセス :地下鉄南北線すすきの駅 徒歩1分
住所 :札幌市中央区南4条西2丁目2 わたなべビル ⇒Googleマップ
予約&クーポンを確認⇒公式サイト/食べログ/
名店の味を継承した「うな亭 わがつ」
かつて札幌のすすきのに「うな亭」といううなぎ料理店がありました。
惜しまれつつ閉店してから20数年を経て、かつての常連客がその味を復活させるべく動きました。
脱サラ~修業の後、うな亭のお弟子さんが営業していた店(現在は閉店)から秘伝の「たれ」を受け継ぎ、円山の地で開いた店(2014年5月)それが「うな亭 わがつ」です。

入店すると「提供までに30分以上かかります」との決まり文句。
お酒を飲みながらつまんで待つような酒肴類はありませんが、ちょっとしたおつまみを出してくれることもあるので、気軽に相談を!
しばし待って焼き上がったうなぎは「鰻重」でいただきます。うなぎのサイズにより「梅」(税込 2,500円)、「竹」(税込 3,400円)、「松」(税込 4,300円)となります。

この店のうなぎは“しっかり焼く”のが特徴で香ばしく仕上がりますが、中はふんわり柔らかです。
たれは50年継ぎ足された深い味のもの。そしてご飯は“立った”炊きあがりで、そのたれがよく染み込みます。
名店「うな亭」の味を受け継ぎ再現したその「うなぎ」を、ここ「わがつ」で一度味わってみてはいかがでしょうか。
札幌場外市場で食べるなら「うなぎ屋 悠」
札幌の代表的グルメスポット札幌場外市場にもうなぎ専門店があります。「うなぎ屋 悠(ゆう)」です。
店内はカウンター3席にテーブルが2卓ですが、うなぎ料理店はとかく敷居が高くなりがちですが、そのような印象は全くありません。
ご主人もワンオペということからは適度な広さといえるでしょう。
ご主人は東京の老舗うなぎ料理店で修業を重ね、2018年7月この店をオープンしました。

そして値段もランチなら「うな重(小・輸入鰻)」が税込 1,750円から食べられます。
レギュラーメニューの「うな重(小・国産鰻)」は税込 2,700円ですが、こちらも品質的にはコスパの高さを感じさせるものです。
そしてこの店では「串焼き」(単品税込 250円~、5種盛り税込 1,300円)がそろっています。

鰻を焼き鳥のように焼いて味わうもので、短冊・塩焼き・兜・肝・鰭(ひれ)・レバー・すき身があります。
うなぎの前に串焼きで(お酒を)一杯。そんな楽しみ方もおすすめです。
とかく海鮮料理に目が奪われがちな札幌場外市場でしょうが、ここ「うなぎ屋 悠」はそんな市場にあって“穴場中の穴場”といえる店なのです。
すすきの“ど真ん中”「うなぎ 山下」
札幌ではそれほど多くないうなぎの料理店ですが、実はすすきのの“ど真ん中”にあることをご存知でしょうか?
地下鉄南北線のすすきの駅、有名な“NIKKA 髭のおじさん”のビルに隣接するビル(第2Gビル)の7階に「うなぎ 山下」があります。
店内はカウンター7席に小上がりが3卓という造りです。
カウンターは鰻の調理工程を眺めることのできる特等席です!
この店では鰻の焼き方を「関東風」と「関西風」から選べます。
鰻を蒸してから焼く「関東風」はふんわりした柔らかい焼き上がりになります。一方「関西風」は蒸さずに地焼きするので、香ばしくパリッと焼けることが特徴です。
札幌では現在関東風のうなぎ料理店が多いので、関西風が好きな方にとっては嬉しい店といえるでしょう。また、好みの異なるメンバーで訪問できるということも便利ですね!

すすきのという場所柄かお酒を楽しむお客さんも多く、「うなぎ串」(税込 385円)や「肝串」(税込 385円)、そして定番の「う巻き」や「うざく」(各税込 825円)などもしっかり用意されています。

「うな重」は税込 2,860円から各サイズのラインアップとなりますが、お酒を楽しんだ“締め”向きの「ミニ丼」(税込 1,400円)もおすすめです。
営業は深夜2時半(L.O.1:30)まで。すすきのという街にある店ならではといえるでしょう。
まとめ
札幌でおすすめの「うなぎ」料理店をご紹介しました。
札幌でもうなぎにこだわり、美味しいうなぎを食べさせてくれる店のあることがお分かりいただけたと思います。
札幌のグルメはラーメンや海鮮だけじゃありません!ぜひ札幌で「うなぎ」グルメを楽しんでみてくださいね!